穴窯焼成体験 2018 春の

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第27回 穴窯焼成体験 2018/4/15〜2018/4/29

 

<窯詰め>2018/4/15

 

4月15日に、会員さんにご参加いただき開催された穴窯の窯詰めイベント!
昨晩の雨も上がり晴れて良いお天気になり、お昼からの開催でした。

穴窯の場所は大阪から電車とバスを乗り継いで約2時間の大阪最北部の能勢町。
のどかな風景が広がり風が心地よく、気持ちがすっと癒される場所です。
この穴窯では年に2回、会員さんの作品を全国7教室から募集し焼成しています。
また、窯詰め体験イベントに参加していただくと、窯詰めの仕組みや、どんなふうに焼くのか、焼けるのかなどが学べます。

これは穴窯の写真です。
この中に作品が詰められていきます☆

 

 

穴窯の中に組まれた棚板の上に、本間(火前や後ろの棚)、一の間と場所に合った作品を置いていきます。
灰が多く被って欲しいものや釉薬がよく融けて欲しいものは火前、
反対に灰があまりかからずに、低い温度が良い備前などは一の間に置きます。
詰めるときには、その器にあったトチンとよばれるものを下に敷き置いたり、目土をつけます。

トチンには上下の向きがあり、でっぱりのある方がうつわ側に付きます。

目土は小さいものは3点、
うつわの腰が垂れるのを防ぐために、大きなものにはつける個数を増やしていきます。
みんなでもくもくと慎重に目土をつける作業が続きます!

 

 

少しひんやりとした洞窟のような窯の中に入り、外から渡される作品を慎重に詰めていくという、みんなで協力しながらの作業になります。
チームワークが肝心!!
暗い窯の中での照明をつけての窯詰め作業が続きます。会員さんとスタッフが、こちらを向いてピ-スサイン☆

 

 

スタッフが会員さんに詰め方や釉薬の特徴などをレクチャーをしています!みんなで陶芸の知識を深めていきます。

 

 

作業の途中の休憩タイムは、みなさんでほっと一息♪
いろいろな教室から来られた方、同じ教室でも通ってられる時間が違い初めて会う方など、

会員さん同士が仲良くなって、楽しい時間が過ぎてゆきます。
同じ陶芸と言う趣味を持つ方で交流が出来るのも、穴窯の魅力の一つです☆

 

 

初めての方も多くいらっしゃたのですが、楽しかった!勉強になった!という嬉しいお言葉をいただきました。

 

 

 


 

 

 

<焼成1日目>2018/4/17

 

次に4/17に行われた穴窯焼成1日目の様子をご紹介致します。
夕方、電車とバスを乗り継ぎ1時間ほどかけて能勢の窯場まで向かいます。
生憎の雨の中始まった焼成ですが、みなさんやる気満々で集合しました。
朝早くからゆう先生が火入れを行ってくださり、開始時の温度は1150度!
これから朝にかけてじっくりと温度を上げていきます。

 

 

最初の目標は温度を下げずに保つこと。
一見簡単な作業のようにみえますが、温度計からは目を離さず、パッと数値が下がったらすぐに追加の薪を投入…!
薪の投入口はフタも熱で赤くなるほどの高温なので、皮手と呼ばれる特殊な手袋と軍手を二重で装着。

さらに顔面を守るための防護面、前からの熱を防ぐ為の前掛けを着用し万全の態勢で挑みます☆

 

 

フタを慎重に開けると…
すぐ目の前に赤い炎が見えます。
防具をしていても感じる、炎の熱。
窯は素早く薪を投入し蓋を閉めなければ温度が急激に下がってしまうので、2人ペアでテンポよく薪をくべていきます。
何度も何度もくべているうちに、2人の息もあってきます!

奥へ投げすぎず、手前過ぎずの絶妙な場所に薪を投げ入れるのは至難の技でしたが、皆さん上手に投入して下さいました。

 

 

“攻め入り”の作業では煙突から火柱が上がる程に焚き込みます!
みんなで薪をくべたら煙突の確認…という作業を行いながら、火柱が上がる状態を維持していきます。
午前4時頃になると窯の温度は1178度程まで温度が上がりました。
朝方、明るくなっていく空と火柱のコントラストがとても綺麗で、眠いながらも清々しい朝を迎えました。

 

 

一晩で、用意していた山のような薪をほとんどくべてしまったので、薪切りも行い焼成2日目に備えます。
この頃には雨も止み、日も出てきました。
引き続き窯は焚き続けますが、2ブース目の方達にバトンタッチして1ブース目のメンバーは解散。
非日常な夜通しで窯焚き体験。とても貴重な体験となりました。

 

 

 


 

 

 

<焼成2日目>2018/4/18

 

引き続き、4月18日に行われた穴窯の焼成2日目の様子をご紹介します。
焼成2日目参加者さんとスタッフは、朝7時50分窯場へ到着し、深夜組の会員さん・スタッフとバトンタッチです。
窯が1100℃を越している状態から目標の温度の1200℃以上、火入れから37時間焼成を目指していきます!

 

一度に投入できる薪の料は「両手でつかめるくらいの一束」を5セットほど。

ゆう工房の穴窯焼成で目指すのは、うつわの多様な景色を生み出す「還元焼成」。
窯の外の冷気と酸素を出来る限り入れないように、瞬時に適量の薪をくべていきます。
バチバチバチバチバチ…
薪をくべた瞬間は温度が下がりますが、薪が燃焼することでゆっくりと温度が上がります。
穴窯焼成に長年ご参加頂いているベテランの会員さんと穴窯専属スタッフの2人は息を合わせて、落ち着いて薪をくべていきます。炎と格闘。かっこいいです。

そして温度の上昇が止まり、1から2℃下がったら、次の薪を再び投入。
薪をくべるタイミングが早すぎても、遅すぎても温度は上手く上がってくれません。
温度の上がりが順調な時、悪い時、その原因は何か?
一度にくべる薪の量は適切か?窯の中のオキはしっかり燃えているか?
観察と考察をなんども繰り返しながら薪をくべていきます。

 

 

「一の間」の追い焚きの様子。中に詰めた器の釉薬の溶け具合を絶えず確認しながら薪を投げ入れます。

窯焚きのラストスパート!!まさに正念場。
大きな窯の中でも一番奥の温度が上がりにくい「一の間」は、穴窯親方のゆう先生が窯の側面の焚口から細い薪をくべて追い焚きしていきます。
「薪を使ってうつわを焼く」という営みは日本でも古代から行われてきたものですが、こうして実際に穴窯の焼成に参加すると、そこにはしっかりとした理論があることがわかりました。
まだ「科学」という概念が存在しないはるか昔から自然現象を巧みに操っていた先人たちを心から尊敬します。

 

 

1100℃を超えた窯の中に薪を火口に入れると煙突から、赤い炎と黒い煙が轟々と上がります。
その景色はとても神秘的でした。人の手でつくったうつわを、自然の力を借りて作品を生み出す穴窯はまさに炎の芸術。
人の手が及ばない所で仕上げられていくというところにもまた魅力を感じますね。

 

 

さらに、穴窯の燃料になる薪割りを行いました。薪はチェーンソーで窯の中に入る大きさにカットします。
薪の太さは、細いものから太いものまで様々ですが、どれも重要な役割を果たす大事な燃料です。
割った薪は次回の穴窯まで、十分に乾燥させ寝かせます。
今回割った薪が後々の穴窯で使う燃料になると思うとドキドキです☆

 

 

焼成2日目ご参加の会員さんとスタッフみんなで記念撮影☆
この後、焼成は夜の8時まで続き、37時間の焼成を無事に終えることが出来ました。

 

 

 


 

 

<窯出し>2018/4/29

 

いよいよ、窯で焼成し焼き上がった作品を窯から出していく、窯出しの作業です。

 

 

こちらは、窯の入口のレンガを外した状態です。
会員さんの作品が焼きあがっているのが見えます。
窯に預けていた作品がどのように焼きあがっているのか、想像するとワクワクしますね☆
窯出しは東京や大阪の教室の会員さんがご参加され、和やかながらも皆さん気合の入ったご様子でした。
窯出しや棚板の釉薬を剥がしたり、秋の穴窯焼成の為の薪切など、普段は体験することのできない様々な体験を積極的にして頂きました。

 

 

写真は棚板に焼きついた釉薬を剥がしている最中の会員さんです☆
作品を窯に入れる際、棚板という板の上に作品を並べて焼いていきます。
穴窯の焼成では、燃やした薪の灰が棚板に降り落ち、自然釉になり溶けてくっ付いている場合もあるので、
焼成後、次回の穴窯に備えて棚板を綺麗にする作業を行います。
一枚一枚、重い棚板の釉薬を剥がしていくのは根気のいる作業ですが、次の穴窯に向けての準備も毎回の穴窯の大切な窯仕事となっているのです。

 

 

一方こちらは、窯の中に入って、出来上がった作品を窯の外に出すために、会員さんとスタッフがペアになり窯出しを行っています。
作品を一つずつ丁寧に外しながら窯出しをしていきます。
窯の中で作品を取り出す人、その作品を外で受け取る人で、順々に交代しながらの作業でした。
窯の中に、実際に入りながら出来上がった作品を見られるのはなかなかない貴重な体験ですね。

お昼過ぎはお日様がさんさんと降り注ぎ、気が付くとじっとりと汗をかいているようなお天気でしたが
普段の生活ではなかなか触れることのできないチェーンソーを使い、次回秋の穴窯焼成で使用する薪切りに挑戦されていました。
休憩を挟みながらも夕方までたっぷりと穴窯を体験。
体の疲れはありますが気持ちはなんだか清々しい、そんな焼成最終日でした。

最後は参加された会員さんとスタッフで記念撮影☆

 

 

遠く離れた教室の会員さん同士が顔を合わせることはなかなかありませんが、
穴窯をきっかけに仲良くなっていたご様子で、帰り際に『また会いましょう』と挨拶を交わしていたのが印象的でした。

第27回 穴窯焼成体験に参加して頂きました皆様、穴窯へ作品を出品して頂きました会員様、ありがとうございました。
次回の2018年秋の穴窯も、焼成体験のご参加・作品出品を心よりお待ちしております。